キグにもつかえるGDP

私が読んだGDPの説明でもっとも初心者にわかりやすいものは松尾匡氏の私家版のテキストである。ちょっと探してみたが、見付からないので松尾氏に無断で再現する。

45度線分析やIS-LM分析のような単純なマクロモデルを理解するためにしちめんどくさいGDPの定義を理解する必要はない。Y(GDP)という食べることにも使え、機械にも化け、あらゆる消費財としても使える一種類の財しかない経済を考える。その経済の生産は機械に化けたY(資本ストック)によってのみ、行われる。ことしのYの生産からあらたに機械に化ける部分を投資という。投資をIとおけば、生産に使われるのは機械に化けるYだけなのだから、Yの生産高(これもややこしいがYとおく)から投資を引けば消費となる。消費をCとおけば、Y=C+Iである。政府もあって、政府もYの一部をその活動のために使うのであれば、その部分つまり、政府支出をGとおけば、Y=C+I+Gである。簡単でしょ。

ところで、ここが一番肝心なのだが、Yはなんにでも使える消費財なのだから、当然、

キグにも使える。(ハリガタのイラスト付き)

((c)松尾匡

えーと、あの当時松尾さんは看護学校で非常勤で経済学を教えていたはずなのですが、あの素晴らしいテキストを使っていたどうかは知りません。よいこのみなさんはこのテキストが出版されるまで、ちょっとむずかしい本でガマンしましょう。