死ね死ね成金

稲葉振一朗氏のブログ http://d.hatena.ne.jp/shinichiroinaba/20051026 でくだらない書きこみをしてしまった。標準マクロ経済学で有名な松尾匡氏がこんどレインボーマンハイパーインフレで論文を書くらしい。おっと、それは十数年前、オイラとした話やんけ。印税半分クレクレタコラというわけである。印税はことわられたけど、酒おごってもらうorウチの大学のセミナーで報告はことわられていないので、松尾さんよろしく。とおもったら、松尾さん書かないの、田中先生でもいいです。あれちがう人におごるの。

さて、レインボーマンハイパーインフレとは次のような話である。今でいうなら反日アルカイダ死ね死ね団が日本経済を混乱におとしいれるために、お多福会という宗教組織をつくって、貧乏なひとびとに偽札をばらまく。それによって日本はハイパーインフレになる。

ハイパーインフレを引き起こすだけの偽札は膨大な量である。確か最近、初詣をねらったおおがかりな偽札事件があったが、それのインフレの影響など聞かない。ドラマでも、一回一人につき、札束でくばっていたはずである。たぶん、100万円単位ではなかろうか。(ビンボーなんで札のあつみで金額がわからないのだが)だから、死ね死ね団からお金をもらった人はそうとう得したわけで、その後のハイパーインフレを考えても、ウハウハだったに違いない。

単純な貨幣数量説でなおかつ、すんごくいいかげんにかんがえると、100×pパーセントのインフレを起すためには現在の貨幣供給量の100×pパーセントの偽札をくばればよい。偽札がくばられる前の資産の分配が平等であるとすれば、100×aパーセントの人が偽札をうけとり、100×(1-a)パーセントの人が偽札をうけとらなかったとすれば、偽札をうけとった人が所持している平均の貨幣残高は(1+p)/a×100パーセント増加し、偽札をうけとっていない人の貨幣残高はそのままである。したがって、物価が100×pパーセントの物価の上昇で、偽札をうけとった人の平均の実質の貨幣残高は(1/a-1)×100パーセント増加し、そうでない人はpパーセント実質貨幣残高が減少する。貨幣数量説で考えれば、偽札をうけとった人々は平均的にはハイパーインフレにもかかわらず、死ね死ね団ありがとうなのだ。

死ね死ね団方式のハイパーインフレの効果は所得の再分配効果をともなうのだ。

だから、日本経済全体が不幸になる話というより、死ね死ね団から偽札もらった貧乏人が経済の実態をにぎるようになり、死ね死ね団の真の敵である戦前の日本の帝国主義とむすびついた財閥などの支配階級が没落なんていう筋書もありうる。そのあと、アメリカが軍事介入してきて、ソ連、中国もはいってきて(当時は冷戦のころ)、日本はベトナム戦争状態。さあ、レインボーマンはどうする!!

これを考えているうちにもうひとつのストーリーを思いついた。死ね死ね団は偽札を左翼組織に流して、左翼はその資金で大財閥の株式を買いしめる。財閥を労働者自主管理企業にしようとする左翼、労働組合とさまざまな悪どい金融手法で買占めに抵抗する政府・財閥連合。プロレタリーアートの未来を信じながら、死ね死ね団の術中にはまり苦悩する若き活動家。死ね死ね団と闘いながら、自分のたたかいは人々のためなのかと苦悩するレインボーマン。日本の未来はいかに。