それは謀略です

これは小学校道徳教材:「最低ですね」というとこんなことになります−poohさんへの謝罪と私以外のほとんどの方が理解していた事の次第 - 痴呆(地方)でいいもん。の一部です。上記記事を先に御読み願います。

404 Blog Not Found:書評 - 水はなんにも知らないよ

一つは、批判の対象の優先順位。ニセ科学はしらみつぶしに批判するには(科学者自身によるもの含めて!)あまりに多い以上、当然批判に割く手間暇も、影響力の大きなものから優先的になされる必要がある。

(中略)

が、優先順位から行けば、もっと高いものがいくらでもあるのではないか。確かに教室で使われ始めたというのはorzだが、江本勝というのは所詮一個人であり、その影響力はたかが知れている。しかしこの手の「水商売」は、現在は上場企業ですら組織的にやっているのである。

話は全然ちがうんですが、私の在籍している富山大学は全館禁煙です。煙草が社会の迷惑であることは問答無用に正しいことのようです。

だけども、問答無用に社会の迷惑になるものって、ほかにいっぱいあるのにと、喫煙者の私は雪の中、校舎の外の喫煙所に寒い思いをして歩きながら考えてしまうのです。煙草の煙は確かに健康によくないでしょうが、必要性もないのに煙草以上に空気をよごしているのは

自動車

です。とりわけ、自家用車はほとんどの人にとっては公共交通機関に代替可能であり、他人の迷惑をかえりみずに楽しみにふけっている点からいえば、煙草と大差がないといえましょう。煙草の微々たる害をうんぬんしながら、自動車の排気ガスを問題にしない公衆衛生の専門家はおなじアカデミズムに属する者として、恥ずかしい限りです。

さらにいえば健康どころか、実質的に人殺しに等しいことが、世間では横行しております。それは肉、とりわけ

牛肉をたべること

です。世界の食糧問題が未解決な状況で、飢餓や飢餓すれすれの状態にいる多くのひとびとをほっておいて、牛に穀物を与えて、無駄にカロリーを消費させるなど、間接的な人殺し以外のなにものでもありません。

私の手元にあるキャスターマイルドの箱には「喫煙は、あなたにとって脳卒中の危険性を高めます」と書いてありますが、自動車にも、「自動車はCO2やNOXを排出し、地球を環境の危機にさらします」というステッカーを貼るべきだし、牛肉をつかった製品には「牛肉の消費は世界の食糧問題の解決を遅らせる間接的な殺人です」というステッカーを貼るべきでしょう。

それでここからは妄想なのですが、煙草がやりだまにあげられるのは、それが世の中にたいして影響をあたえないからだと思います。私の提案するステッカーが効を奏して、トヨタ自動車の売上が半分になったり、日本人の牛肉の消費量が半分になったりしたら、もう世の中えらいこっちゃです。株安がどうとか、日銀がどうとかなんて、誤差の範囲になるくらいの不景気がやってくるでしょう。

多分、環境問題とか食糧問題に大きな影響をあたえそうな、一般的にいえば、社会の根幹をなすような問題の解決につながるような変化は社会全体の構造を変えてしまうでしょう。既得権益をもっている人々にとっては、それは大変こまったことです。

擬似科学批判についても同様で、○王セッケンとか○○オン油脂とかの売上が半分になって、生協の100パーセント石鹸でできてるシャンプーがうれるようになったら大変です。「水からの伝言」なんて、うれなくなったって、困るのは「江本勝というのは所詮一個人」および、そのとりまきと大手ではない出版社の売上のごく一部です。

なんだかんだいってもネットよりも社会的影響力がまだまだ強い既存のマスメディアにとっても、○王セッケンとか○○オン油脂の広告が減るのは困るけど、サンマーク出版の広告の面積が多少狭くなるのは、それほどふところがいたまないでしょう。(そのかわりトンデモ本の世界あたりの広告がふえるでしょうし)

と、思いっきり、謀略史観してしまいました。疲れたので、夕方は奥さんに車で迎えに来てもらって、焼肉をたべることにしよう。

ところで

えー、弾さんのブログって、トラックバックうてたためしがないのですが、どうしてなんでしょうか。