平井先生へのファンレター

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上記の件は、平井・倉知両候補と西頭学長の間の裏取引きにみえると思う。実際、そうみえてもしかたがない。平井先生は、これからおそらく学内に向けて説明をすると思うが、わざわざ多大な説明をしなければならない事態を選択したのは平井先生自身だといえる。

だけども、このことを平井先生にくどくどというつもりはない。卒直、この間、平井先生に相当失礼なことを直にいう機会をもったが平井先生の人柄からいって、そういうことをいってもなかなか御理解していただけない、もっとはっきりいえば、そういう努力は平井先生に対しては無駄なのだと感じている。

これは平井先生をけなして書いているつもりはない。逆に、ある意味では私は平井先生にぞっこんなのだ。平井先生は本当に誠実にわれわれの話を聞いてくれた。メールのやりとりはもちろん、学内の人はだれでも参加できるミーティングにも来てくださり、何度も話を聞いてくれた。ただ、最後まで、西頭学長がどうしようもない人物で、彼のいう「約束」はいつでも反故にされることを前提にして行動すべきだという点は今もって理解してもらえていないと思う。誠実に聞いてもらったが、理解はしてもらえなかったのだ。

だけど、逆にいえば、私はそういうことを簡単に理解するような平井先生が想像できない。平井先生はわれわれだけではなく、あの全学に化け物ぶりがあきらかになった西頭学長にまで、信頼をもって、誠実に接しているのだろうと感じる。そして、私が感じるに、平井先生がそうするのは、信念とか、主義とか、そういうものではなく、天然なのだ。

我々は、西頭氏に教授会での発言を無視され、現場と関係ない、しばしば物理的にさえ実現不可能な計画をおしつけられ、民主的で、誠実で、正直なトップをのぞんでいた。そして、気がついてみるとまさしく、そのような人物が西頭氏にかわって、大学のトップになる可能性がおとづれた。主義主張とか、マニフェストとか、基本方針以前に、天然でそういう資質をもっているのだから、これほど力強いことはないはずだった。

だけども、それそれで、我々にとっては大変な苦労だったのだ。同僚のひとりは、平井先生が西頭氏に説得されかかっているのを「振込み詐欺師に洗脳されかかっているおじいさんを見ているようだ」といった。平井先生は学内では詐欺師同然にみられている西頭氏に誠実につきあおうとしている学内の唯一の人だろう。そして、この間の動きをみると西頭氏のとりまきは、そういう平井先生をなめかかっているように見える。平井先生の行動が、裏取引にみえてしまう結果になってしまったのも、平井先生の天性の人間へ信頼の裏返しの、普通の人間の疑心暗鬼になる傾向への無理解にあるように思える。

だけども、私は平井先生が一位の対立候補でほんとうによかったとも思っている。平井先生が苦労したことの一つは、学長おろしが杉谷(医学部・薬学部)と五福(のこりの学部)の対立にならないようにすることだった。平井先生は五福がさきばしることで、杉谷がおいてきぼりになることを意識的にブレーキをかけていた。もし、富山大学が10年後くらいに他の多くの国立大学のように、医学部とその他の学部の力関係にいろいろなことが左右されるような大学にならなずにすんでいるとすれば、その功績は平井先生にあると思う。また、こんなことを書くのはすこしはずかしいのだが、なにより、平井先生の人柄に接することは、とても気持がよかった。

卒直にいって、西頭氏がやめざるをえない状況、やめないとしても、誰がどうみても、西頭氏がほされている状態で学長に就任する状況にもっていくチャンスはたくさんあった。でも、現時点ではそうならなかったこを、私はまったく後悔していない。平井先生をふくめて、反西頭陣営のひとたちは、自分の思うことを精一杯していたと思う。(そういうことを可能にしたのは、考える会のリーダー的な役割を期待された小倉さんと岡村さんが、かなり意図的にリーダーシップを避けていたからだ。ありがとうございました。これからもそうしてもらえれば、うれしいです*1)その結果、西頭氏を就任辞退させることはできなかったが、個人個人が自分のできることをする以上のことは誰にもできない。そういう意味で、今回の結果よりよいものを夢想するのはばかげているように感じている。

私は私のために生きる。あなたはあなたのために生きる。

私は何もあなたの期待に応えるために、この世に生きているわけじゃない。

そして、あなたも私の期待に応えるために、この世にいるわけじゃない。

私は私。あなたはあなた。

でも、偶然が私たちを出会わせるなら、それは素敵なことだ。

たとえ出会えなくても、それもまた同じように素晴らしいことだ。

ゲシュタルトの祈り

うーん、おセンチな中二病みたいやな。

というわけで、月末くらいまで、ずるずると西頭学長の任期がきれるまで運動にかかわるか、日常生活にもどるか考えたいと思います。他のみなさんも多分そうでしょう。ただ、今回の結果は絶対うけいれられないという人もいるだろうし、そういう人がそういう声をあげられる大学であってほしいと思います。その部分に関しては、できるだけつきあいたいと思うし、いままでやってきたみなさんも、そこではいっしょにやれたらうれしいです。

*1:どうせ、こんなとこ読んでないから、直にいおう。