夏休みのおさかな

どんなに凡庸であっても、思わずひきこまれてしまうような音楽のジャンルをみなさんはもっていないだろうか。私の場合は*1、学校逃走ソングだ。中学生か高校生が授業をぬけだして、だらだらしてたり、解放感をあじわったりしている風景を歌った歌はついついひきこまれる。このジャンルの一番有名な曲はRCサクセションの「トランジスタラジオ」だろう*2。曲名はわすれたが、川本真琴もこのジャンルの曲でヒット曲があったはずだ。

実はこの学校逃走ソングに隠れた名曲がある。大島実織の「夏休みのおさかな」だ。これは学校逃走ソングとしてはめずらしく、曲の主人公は学校を抜けだしてはいない。ただし、肉体だけであるが。夏の海の解放感をうつくしく歌いあげたあと、9月になり授業中、こころは教室になく、ぬけがらとなっている様子をうたった歌だ。これはなんとNHKの「みんなのうた」にながれていた曲である。まったく、よいこのための「みんなのうた」とは思えない。

たぶん、「みんなのうた」のオムニバス*3のかたちでしか、CDになっていない。だからたぶん、曲名もふくめておぼえているのはその曲がながれていた時期にたまたま「みんなのうた」をきいていた人だけだ。世界中でひとつくらい、「夏休みのおさかな」についてかかれたページがあってもいいとおもって書いている次第。

続報:EPOが2000年のステージで「夏休みのおさかな」をうたっている。

このお店では、「夏休みのおさかな」の演奏がきけるらしい。

*1:とても40のオジサンの趣味ではないのだが

*2:ちがう歌手の「こわれかけのラジオ」ではない。

*3:というんだろうか