インパクトファクターとは無縁な報告します。

詳しくは、そのうち案内を書きますが、今年も、はだか祭りのあの方も来た政治経済学セミナーが富山大学であります。今年は、なんと浅田統一郎先生、二宮健史郎先生、小説でも有名な小葉武史先生(青空文庫で検索願います)、誰か引用して欲しいコリダースタビリティ論文*1よりいっぱい業績がある堂谷昌孝さんが報告します。

その末席で、私も報告するのですが、先日経済学と無縁な自称左翼青年に見ぬかれたとおり、インパクトファクターと無縁な教員による、無縁な報告です。完全雇用の天井と基礎消費の床のあいだをいったりきたりするハロッド・置塩モデルという、適当に業界のことを知っている人から見るとぺんぺん草もはえないような、古くさいと思えるモデル*2を、なんの捻りもなく分析するのですが、このモデルは、実は解析的に解くのが困難で*3、実は手垢にまみれているように皆さん思っているのですが、包括的に分析している論文がほとんどありません。私は数学、とりわけ積分が苦手なので、解析的に微分方程式をいじるのは苦手ですが、コンピュータはうまくはないけど、好きですから、やれるとこまでやりましょう。よく安易に数値解析をすると、「お前、本当は数学できないんだろう」というイヤミをいわれますが、今回のネタは数学できる人たちも、ずっと投げてたわけです。だから、イヤミいわんといで!という、安易な発想なのです。実は授業でこの辺、学生に教えようとしたら、ちゃんと書いとる本ないやん、論文ないやん。というわけで、授業のネタの延長で1本、本数かせごうという、セコイ計画でもあったりします。

それと、ハロッド的な投資関数というとルーカス批判がうんぬんとケチを付ける輩がいるかもしれないので、「ルーカス批判されないハロッド置塩型投資関数」というネタもちょっと考えているのです*4が、まだ、妄想のレベルなので、報告に間にあうかどうかわかりません。

*1:稲葉、大坂共著

*2:あくまで風評であって、モデル自体の意義とは関係ありません。

*3:二つの非自律系の微分方程式のあいだの切り替わり

*4:だれでも考えつくがな