富山ゴルフ大学疑惑より怖い出来レース疑惑

富山大学の学長選考会議で、有権者資格の審査が規則どおり行なわれなかった疑惑が浮上しています。これは、なぜしらんが、金岡議長が本来、学長選考会議で審査すべき有権者資格審査のための書類を会議で回覧せず、議長と副議長のみで、審査を行なった疑惑です。

これが規則違反なら、学長選考自体、無効になる可能性があるのですが、問題はどうして、金岡氏が、規則違反になるような危険を犯してまで、審査書類を閲覧に供しなかったかです。

その前に、ゴルフクラブ学長選考会議のメンバーのうち、以下の御三方に注目しましょう。

さらにこのページを読んでください。
http://kenminkaikan.com/kanaoka/page2.htmインテックは金岡家の金岡幸二氏が設立しました。
テイカ製薬|会長・社長挨拶イカ製薬の会長は金岡祐一氏です。

ようは、インテックも、富山国際大学も、テイカ製薬も富山の地方財閥である金岡グループに属しています。もちろん、金岡グループは富山で有力な企業を多く擁していますので、社会的地位の高い企業に石を投げれば、金岡に当るという状態ですので、ランダムに有力企業の重役を5、6人ひろえば、そのうち、半分以上が金岡グループ関係者である可能性はそうちいさくありません。しかし、たとえば、経団連の役員の四分の一が同じ企業グループに属していたとしたら、そりゃー経団連の私物化とか批判がとうぜん出るでしょう。

さて、これを確認したあと、富山大学の学長選考規則での立候補者の要件を見てみると、立候補者には推薦人が必要ですが、学内の教授、准教授、講師の場合は20名、学長選考会議の学外メンバーの場合は1名でいいのです。学長の意向投票の前に学内で配布されたビラには平井候補は賛同者の名前が入っていましたが、なぜか西頭氏のビラには入っていません。もしかしたら西頭氏は学内の推薦人20名をあつめきれなかったのかもしれません。その場合は、西頭氏は学外の選考会議メンバーのだれかの推薦をうけたことになります。

もしそうだったとすると、西頭氏が現職であるにもかかわらず、学内の20人の推薦人をあつめることができなかったことが選考会議であきらかになれば、そのことは意向投票で非常に西頭氏に非常に不利になることは確実です。(そんなこと知られなくても、20パーセントしか得票できなかったのですが。)そんでもって、金岡議長の一見意味不明な行動をもう一度思い出してみましょう。うーーーん。

この推測が正しいとはいいませんが、富山大学の学長選考規則では、次のルートで現職が確実に再選される戦略があることは示唆されます。

学外の学長選考会議メンバーに自分の息のかかった人でかためる。

学外の学長選考会議メンバーに推薦してもらう。(学内からの推薦者ゼロでもOK)

学長選考会議を無理矢理多数決にもっていって、意向投票にかかわらず当選する。

ただし、今回の学長選考でもいえることですが、秘密裏にこれをするには、2回、規則違反を侵さなければなりません。(1)選考会議での候補者の資格確認の際に、学外選考会議メンバーの推薦によって立候補されていることをなんらかの方法で隠さなければなりません。(2)学長選考規則で、本来、多数決は学長候補適格者についての議論がわれた場合に行なわれると規定されており、今回の学長選考もふくめて、いきなり多数決というのは規則違反です。(選考会議では、西頭氏を除く上位2名について多数決するか、西頭氏を含む3名について多数決するかという議論に終始して、だれが候補適格者かという議論はまったくありませんでした。)

疑惑うんぬんは別として、今回の学長選考の決定は上記のような可能性を本来排除している学長選考規則を議長が破ったために起った無効な決定なのです。